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《豊龍 ─ 正・中・心 ─》豊かさは、自分の中心から巡りはじめる

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《豊龍 ─ 正・中・心 ─》豊かさは、自分の中心から巡りはじめる

《豊龍 ─ 正・中・心 ─》豊かさは、自分の中心から巡りはじめる

2026/09/03

豊龍 ─ 正・中・心 ─

 

水から生まれ、天へと巡る。豊かさの循環を描いて

今回制作した作品


《豊龍 ─ 正・中・心 ─》

 

この作品は、ぶどうを育てる農家さんからご依頼をいただいたことから始まりました。

 

ご依頼をいただいたとき、まず浮かんだのは、

「その方が育てている、ぶどうそのものを描きたい」

という想いでした。

 

けれど、制作についてお話を伺い、その土地やぶどうが育つ背景を知っていくうちに、ただ一房のぶどうを描くだけではなく、そこに流れている「巡り」そのものを作品にしたいと感じるようになりました。

 

一房のぶどうの向こう側にあるもの

 

ぶどうは、ある日突然実るものではありません。

 

大地があり、
水があり、
太陽の光があり、
風があり、
そして日々手をかける人がいる。

 

目に見える一房の実の中には、
目には見えない、たくさんの働きや時間が重なっています。

 

今回の作品には、ご依頼主の近くにある池も描きました。

 

その池の水は、ぶどうを育てるためにも使われています。

 

水が大地を潤し、
植物へと入り、
やがて豊かな実りとなる。

 

そして、その実りが人へ渡り、
喜びや笑顔となって、また次の巡りへつながっていく。

 

そう考えたとき、この作品の中で「水」と「ぶどう」は別々の存在ではなく、一つの循環の中にあるものとして感じられました。

 

池から天へ昇る白龍

作品の中心には、一房のぶどう。

 

そして、その周囲を巡りながら天へと昇っていく白龍を描きました。

 

今回の龍には、あえて手足を描いていません。

 

一般的な龍の姿をそのまま描くのではなく、龍そのものを「氣」や「エネルギーの流れ」のように表現したかったからです。

 

池の水から生まれた氣が、
大地を巡り、
ぶどうを包み込み、
螺旋を描きながら上昇していく。

 

そして天へ。

天から地へ。
地から植物へ。
植物から人へ。

 

一方向ではなく、すべてが巡りながらつながっている。

 

そんな自然界の循環を、白龍の姿に重ねています。

 

「豊龍」という名前

制作を進める中で、この作品には「豊龍(ほうりゅう)」という名が生まれました。

 

「豊」という字から感じるのは、単に物が多い、収穫が多い、お金が増えるという意味だけではありません。

 

大地が潤うこと。

植物が実ること。

人が喜ぶこと。

必要なものが必要なところへ巡っていくこと。

そして、自分自身の心が満ちていること。

 

私がこの作品で表現したかった「豊かさ」は、何かを外から集め続ける豊かさではなく、巡ることで育まれていく豊かさです。

 

水も、光も、生命も、人とのご縁も。

留めるのではなく、巡ることで次の生命や喜びにつながっていく。

 

その象徴として《豊龍》という名をつけました。

 

─ 正・中・心 ─

 

そして《豊龍》には、もう一つ大切な言葉を添えました。

 

「正・中・心」

 

正 ─ 自分の軸を正し、本来の在り方へ還る。

中 ─ 偏ることなく、調和の中心に立つ。

心 ─ 外に答えを求めるのではなく、自らの心へ還る。

 

三つをつなげれば、

「自分の中心に還り、心を正しく調える」

という想いになります。

 

人は日々、さまざまな出来事の中で揺れます。

 

良いことがあれば喜び、
思い通りにならなければ不安になる。

 

知らず知らずのうちに外側へ意識が向き、自分自身の中心から離れてしまうこともあります。

 

そんなとき、一度「今、ここ」へ還る。

 

呼吸を感じ、
自分の心を感じ、
真ん中へ戻ってみる。

 

中心が調えば、
そこからまた新しい巡りが始まる。

 

これは、あとりえ imacocoで私が大切にしている感覚とも重なっています。

 

豊かさは、自分の中心から巡り始める

今回、《豊龍》を描きながら改めて感じたことがあります。

 

それは、

本当の豊かさは、自分の外側だけにあるものではない

ということ。

 

自然界を見れば、水は流れ、風は巡り、季節は移ろい、生命は次の生命へとつながっていきます。

人もまた、その大きな循環の一部なのだと思います。

 

自分の中心が調い、
心に少し余白が生まれる。

 

そこから生まれた優しさや喜びが誰かへ渡り、
その人からまた別の誰かへと広がっていく。

 

豊かさとは「所有するもの」ではなく、
もしかすると巡っている状態そのものなのかもしれません。

 

池の水から始まり、
大地を潤し、
一房のぶどうを実らせ、
白龍とともに天へと昇り、
再び大きな巡りの中へ。

 

《豊龍 ─ 正・中・心 ─》

 

この作品が、ご依頼主のもとでこれから長い時間を過ごしながら、

ふと目にしたとき、

 

「今、自分は自分の中心にいるだろうか」

 

そんなふうに自分自身へ還る、小さなきっかけになってくれたら嬉しく思います。

 

そして、この土地で育まれるぶどうとともに、
人とのご縁、喜び、感謝、そして豊かさが、

これからもゆっくりと巡り続けていきますように。

 

今、ここ。
自分の中心へ。

 

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